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企画展

毎日現代書巡回展 高松展・春日井展

毎日現代書巡回展・高松

 「毎日現代書巡回展 高松展」が、1月29日から2月2日まで香川・高松市美術館で開かれ、連日、多くの書道ファンでにぎわった。高松市での開催は、10年ぶりで、毎日書道会役員の全国巡回作品61点と四国の香川、愛媛、徳島、高知4県で活躍する書家の作品208点合計269点の力作が鑑賞できるとあって大きな話題となった。
 開展式には、浜田恵造香川県知事、細松英正同県教育長、大西秀人高松市長らが出席、浜田知事は「優れた書作品を間近で鑑賞できる機会を与えていただき大変、意義深い」とあいさつ、大西市長も「今後ともすばらしい書作品を創造していただきたい」と期待を込めて激励の祝辞、高松展実行委員長の東原吐雲さんらとテープカットをして開幕を祝った。会場には、毎日展名誉会員の小森秀雲さんが収集した「龍門小造像二千品」の拓本を特別陳列、2000種の貴重な拓本を時代別に分類し分かりやすく注釈を添えてあり注目された。会期中、揮毫会や作品解説会も行われ、高松第1高校書道部員による書道パフォーマンスも催され、駆けつけた大勢の人たちから盛んな拍手や声援が送られていた。
 訪れた市民は「最高レベルの作品をみることができとても幸せでした」、「生きた動きのある線には驚きました。もっと勉強し、展示された作品のように書いてみたい」、「書の多様性、奥深さなど感動をいっぱいいただきました」などの感想を述べ、東原さんも「書壇を代表する作家の作品をたくさん展示、黒と白の世界が織りなす簡素で高度な美を堪能していただけたと思う」と話していた。

毎日現代書巡回展・春日井

 毎日現代書巡回展春日井展が、「書の三蹟」の1人で知られる小野道風の生誕地、愛知県春日井市で1月18日から26日まで開かれた。
 春日井市の市制70周年記念事業として同市の共催を受け市文化フォーラムと市役所10階フロアを会場に、全国巡回作家61人、東海地区の名誉会員をはじめとする会員以上の175人と会友、公募166人の計402人の作品が展示された。
開会式では、まず、第65回展文部科学大臣賞受賞者で巡回展実行委員長の船本芳雲さんをはじめ毎日展書家5人による 「毎日書道展」 の看板揮毫が行われ、にぎわった。空中展示、千字文の大作制作、市内小学生の毛筆で書く年賀状コンテスト5100枚を超す作品の展示、児童や保護者の揮毫を交えた書家のデモンストレーションなど数多くのイベントが行われ、逸話をもとにしたマンガ「小野道風」を児童たちにもわかりやすく紹介するコーナーも設置され、人気を集めるなど多くの市民が参加、入場者も7000人に達する展覧会となった。
祝賀会には伊藤太春日井市長をはじめとする来賓170人が出席、歌手によるオペラ「小野道風」が披露され、春日井展を盛り上げた。
会場内には現代書がバランス良く展示され、興味深げに足を止め見入る人も目立ち、小学生の年賀状展示の前では家族3代での鑑賞、記念撮影の微笑ましい風景も見られた。書のわかる市民の多い街、書の魅力について語り合える街、書に触れるチャンスの多い街、「書のまち春日井」を伊藤市長は強調、まさに理想に向けて大きな一歩を記した書道展となった。
 春日井展実行委員会の構成メンバーは委員長が原田凍谷さん、実行委員を安藤豐邨、籠瀬提花、加藤裕、川合玄鳳、川口雄峰、川崎尚麗、佐藤冬泉、武内峰敏、中村立強、松永清石の各氏が務めた。